匿名さん[2011-09-08 13:05:47]
問者 生きていくうえで学んでおかなくてはならない最大のレッスンとは何ですか。
老師 とらわれのない態度で、世界に愛着をもって関わることです。
質問者 「愛着」と「とらわれのない心」は、どうしたら共存できるのですか。
老師 思うままに愛着を感じ、また同時に心を離しなさい。行動し、手放して前進し、また行動して手放す。その繰り返しです。余計な荷物は旅を不快なものにしますね。同様に飽くなき夢、欲望、執着といった余計な荷物は旅路をとてもみじめなものにします。偉大な皇帝や独裁者、支配者が、そんな余計な荷物を持っていたがために、人生の最後のとき恐ろしく苦しみました。とらわれのない心、無執着のみが、終末期に心の平安をもたらします。アレキサンダー大王は世界の３分の一を征服した戦士であり支配者です。全世界を支配する帝王になりたいという願望を抱いていましたが、ついには戦いに敗れ、不治の病に冒されました。死の数日前、大王は大臣たちを呼んで、自分がどのように葬られたいかを遺言しました。まず左右が開いた棺を用意して、開いたところから両腕を棺の外に伸ばし、掌を開いて上に向かせるようにというのです。大臣たちは理由を尋ねました。すると大王は、「全世界を征服し、自分のものにすることに全生涯を賭けて戦いぬいた偉大なアレキサンダー大王は、この世を去るときは空の手であったということを、すべての人が知ることになるだろう。この空の手を見て、人々はこの世のことばかりを追い求めて生きるのは、いかに無駄かを理解するだろう」と答えたのです。大王は自分の肉体すら持っていけなかったのです。このように私たちは、死ぬとき何も持っていくことはできません。自分自身のものだと思っていた体さえも、置いていくのです。この世に対する行きすぎた執着心は、いったい何の役に立つというのでしょうか。
ジャンル：暮らし
タグ：教育、道徳
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