匿名さん[2011-09-08 13:07:22]
質問者 日本人が抱える問題と、西洋人が抱える問題では、何か違いがありますか。
老師 外側から見ると、違っているように見えます。しかし根本的には同じです。すべての問題の根本は、世界中どこでも同じ、ひとつのものです。それは無知、私たちの本然の姿が何であるかについて知らないことです。肉体の健康については過度に関心を持っていますが、魂の健康、精神的な面の健全さに対しては関心が極端に薄い。これが今日の世界の顕著な特徴です。このような関心のあり方は変えていかなければなりません。と言っても、私は肉体のケアをしなくてもいいと言っているのではありません。そうではなくて、永続するものと無常のものをしっかり区別しなければならないと言っているのです。それがごちゃごちゃになっているのが混乱の原因です。無常なるもの、それは肉体です。それがあまりにも重要視されています。永続するもの、それは魂です。これがすっかり忘れ去られています。このような姿勢は変えなくてはなりません。
質問者 変えられる可能性はありますか。
老師 可能性は常にあります。大切なのは、社会と個々人が,変えようとする意思をもっているかどうかです。例えば学校の教室では、そこにいるすべての学生がみな同じように授業を受けています。全員に平等な学習の機会が与えられているわけです。しかし、学ぶ度合いは学生それぞれで異なります。すべてを吸収しようと集中して授業に臨んでいるか、授業とはまったく別なことを考えているかで、結果はまったく違ってきます。授業を受ける姿勢が大切だということです。社会に対する私たちの態度も同様なことが言えます。今日の世界では、誰もがまず、自分が変わるのではなく、他者を変えようとします。自分自身が変わらなければならないと思っている人を探すのが困難なほどです。しかしそれでは社会は変わっていきません。あの人が変わらなければだめなんだという考え方を改めて自分自身こそが変わらなければならない、変わるんだという気持ちで努力しなければなりません。そうして努力しているうちに、内面の世界で変容が起こります。内面の変容が起こらないかぎり、世界は多かれ少なかれ、現状のままでしょう。
ジャンル:暮らし
タグ:教育、道徳
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