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[新規] インテルとAMDの最新CPU誌上比較に将棋ソフトの勝率を採用



技術屋さん[2011-11-12 14:51:25]
最新CPUが登場すると、CGのレンダリング速度などで性能差の比較が行なわれます。これはこれで厳密な性能差が分かり、購入の際の指標になりますが、いつも同じでつまらないというのも事実です。そこでフリーソフトのBonanza6.0を用いて、先手後手それぞれ100局ずつ対局を行い、その勝率比較で性能差を見るのも面白いと思います。Bonanzaは2011年5月の世界コンピュータ将棋選手権で2位になったソフトです。1位のソフトもBonanzaチルドレンと呼ばれるのは、Bonanzaメソッドと言われる手法を踏襲し、若干、作者の改良を加えるも、基本的にプロの棋譜を用いて機械学習を行い、最善手に近付けていくという点で思想的に同一性があるためです。コンピュータが手を読む時の秒間探索局面数はNPSという指標で測られます。このNPSはキロノード(1000局面)単位で表示されます。この値が大きいほど Bonanza の思考効率がよくなるので探索局面数の数値対決も面白いと思います。例えばNPS:180Kと出たら、今1秒間に18万局面読んでるんだなと分かります。2007年製の2.66Ghz、8コアCPUでは1秒間に約400万局面を読んでいたそうです。Bonanzaは相手CPUが手を読んでいる最中も手を読んでいるので膨大な探索をしていることになります。先手後手で100局ずつ対局させるとなると時間がかかると思うので、1手10秒にして対局させるとよいと思います。もちろん思考時間が長いほど強くなるので双方8時間の持ち時間を使い切り、その後は1手1分で指すようにすればコンピュータ同士の竜王戦も可能だと思います。名人や竜王のレーティングは3000点台だと言われますが、Bonanza6.0も3000点オーバーと実力的にプロのトップと見た目大差ないからです。NHKの将棋タイトル戦は人対人の対局が主軸のようなので、ニコニコ動画あたりで最新CPU同士の7番勝負をすると受けるかもしれません。昔、IBMとチェスの世界王者カスパロフが対局してIBMが勝ちましたが、将棋もインテルとAMDで対決して勝ったほうが森内俊之名人と対局できると面白いと思います。カスパロフ自身、IBMのスーパーコンピュータに負けた時に「もう人間がコンピュータに勝つことができるのは日本の将棋だけだろう」と言っていたらしいので、インテルとAMDがスポンサーになってプロと対局すれば相当インパクトがあると思います。Bonanza6.0だけをダウンロードしただけだと簡単なCSAのGUIなので、「将棋所」というGUIをダウンロードしてBonanzaを思考エンジンとして登録し、LANケーブルでCPUの違う2台のPCを繋いで通信対局させればいいと思います。以下はBonanzaの作者、保木邦仁さんの説明です。
「Bonanza の思考ルーチ ンは CPU、キャッシュ、メモリ、マザーボ-ドの性能が良いほど強くなります。64 ビットWindowsでSSE4.1命令セットが使用可能な CPU をご使用の方は、bonanza.exeをbonanza_x64_sse4.exe に差し替えると、少しだけ探索が速くなります」



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